Ubuntuを久々に使いたいと思い、カスタマイズISOを作成していました。
私のカスタマイズISOの手順は、スクリプトファイルを作成して、これを元にISOをカスタマイズしていく方法です。
詳しい手順は下記の記事でお伝えしているので読んでみてください。
しかし、私が以前に使用していたスクリプトファイルは10.4の頃なので当然不具合ばかりです。
ちょっと面倒ですが、手直しをしていきます。
手直しの中でも特に関門だったのが、ランチャーの登録でした。
今回の記事では、このランチャーの登録の仕方を備忘録としてお伝えしたいと思います。
では、今回の講義を始めます。
Ubuntu16.04で驚いたこと
今回、Ubuntu16.04をカスタマイズしようと色々と調べました。
そんな中で下記のようなジェネレーションギャップに驚いています。
ほんの一例ですが、ご紹介します。
- Google Chrome 32ビット版の開発停止
- Ubuntu Make の意味不明な挙動
- WPS Office のダウンロード先の変更諸々
- その他多数
私はAndroidアプリを開発しているので、Android Studioのインストールは必須になってきます。
色々と調べると、Android StudioはUbuntu Makeでインストールすることができると分かりました。
しかし、使ってみるとなんだろうか。
Ubuntu Makeの挙動が意味不明で全く使えませんでした。
結果、自分でインストールをしたのですが、もっと悲惨なことが起きました。
ランチャー登録がされていないので、起動するのが不便で不便で仕方なかったのです。
そりゃ、誰だって自分でターミナルから直接バイナリ実行をするのは面倒ですよね。
そこで、コマンドでランチャー登録をする方法を調べて、カスタマイズ ISO を作成する段階で Android Studio のインストールもランチャー登録も済ませてやろうと思ったわけです。
ランチャー登録の方法
既にOSがインストールされている
アプリアイコンを右クリックして「ランチャーに常に表示」をチェックすることでランチャに登録されます。
記事の一番下にある番外編も参考にしてみてください。
まだOSがインストールされていない
ランチャー登録するアプリアイコンを管理しているファイルは、「.desktopファイル」といいます。
この「.desktopファイル」とは、デスクトップエントリーファイルといいアプリの実行や説明などを1つのファイルにまとめた高機能で高性能なショートカットです。
この「.desktopファイル」実行できる状態にするために、設置場所を確認し、ファイルを作成して設置するまでしていくのが一連の流れとなります。
① 配置場所の確認
「.desktopファイル」は2箇所に設置することができます。
まず、よくGoogle先生でご紹介されているのがローカル環境下に設置していくものになります。
次に、今回皆さんに知って欲しい設置場所はシステム環境下に設置する方法です。
順にお伝えしていきます。
ローカル環境下
~/.local/share/applications
当然なのですが、ここに作成してもカスタマイズ ISO では全くの意味がありません。
なぜならば、ホームディレクトリ以下は HDD にインストールした後に作成されるので、インストール前には作成することができません。
よく巷でご紹介されている方法で参考にできるサイトも多いので安心感があるのは分かるのですが、OSが死んだ場合は都度設定しないといけないのでちょっと面倒だと思います。
では、どこに作るのか。
システム環境下
/usr/share/applications/
に作っていきます。
インストール前にも平気な顔をして存在しているので、ここに「.desktoファイル」を作成していきます。
「/filesystem.squashfs」を解凍したらあるので探してみてください。
② desktop ファイルの記述
具体的な記述例は、以下の通りです。
[Desktop Entry]
Name=Android Studio
Comment=This is android studio
Exec=/usr/local/bin/android-studio/bin/studio.sh
Icon=/usr/local/bin/android-studio/bin/studio.png
Path=
Terminal=false
Type=Application
Categories=Development;IDE
Version=1.0
ExecとIcon意外は全く同じように記述しても動くと思います。
しかし、それだと少し物足りないと思うので、記述している内容(エントリーキーといいます)を少し説明していこうと思います。
エントリーキー
Name | アプリケーションの名前 |
---|---|
Comment | アプリケーションの説明 |
Exec | アプリケーションの実行可能ファイル |
Icon | アプリケーションのアイコン |
Path | 実行ファイルが存在するフォルダのパス |
Terminal | アプリケーションをターミナルで実行する必要の可否 |
Type | エントリのタイプ |
Categories | エントリを表示するカテゴリ |
Version | エントリファイルのバージョン |
③配置
- 作成した「.desktopファイル」は拡張子を .desktopにして保存してください。
- その後、 /usr/ 以下の該当ディレクトリに投げ込んでください。
具体的なカスタマイズISOの作成は、以下の記事を参考に進めてください。
番外編
カスタマイズISOで事前にランチャ登録する人だけではないと思いますので、既にOSをインストールされている人が「.desktopファイル」を使用する場合をざっくりとですがご説明しておきます。
「.desktopファイル」を作成します。
ここは上記を参考にしてください。
「.desktopファイル」を設置
- 作成した「.desktopファイル」は拡張子を .desktopにして保存してください。
- その後、 /usr/ 以下の該当ディレクトリに投げ込んでください。
- 一度、ログアウトなり再起動なりをしてあげてください。
通常であれば、ここまでをすればランチャが表示されます。
「.desktopファイル」に実行権限を与える
$ chmod +x ○○○.desktop
たまに実行権限を与えてあげないと動かない場合がありますので、その場合は実行権限を与えてあげてください。
どんなに四苦八苦してもこれで動くと思います。
それでも動かないよってときは?
上記のことを全てしても動かない人は、Exec 部分を確認するなり総力を上げて調査してください。
まとめ
ISOでカスタマイズをしていたときに、Unityにランチャアプリをいれようと思いました。
普段から常用するVS codeなどはすぐにアクセスできるようにしておきたかったわけです。
これも何度か失敗して出来ました。
ぜひ、カスタマイズをしたいと人はご参照ください。
今回の講義はこれで終わります。
では、またお会いしましょう!