木村花さんが自宅で遺書を遺し自殺した原因であるSNSでの誹謗中傷を考える

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みなさん、いかがお過ごしだったでしょうか。

どうも、れきをくん(@rekiwokun)です。

驚くようなニュースが報道されました。

フジテレビで放送中の大人気番組「テラスハウス」に出演中の女子プロレスラー・木村花さんが室内に硫化水素を発生させ自殺しました。

原因はSNSでの誹謗中傷だと考えられています。

一人の尊い命を奪うことさえあるSNSでの誹謗中傷を許すわけにはいきません。

そして、今回の記事ではSNSでの誹謗中傷をお伝えしたいと思います。

では、今回の講義を始めます。

事件の概要

自殺

出演中の大人気番組「テラスハウス」の中で発せられる他の出演者に向けて発する彼女の過激な発言に、視聴者であるSNS利用者からの誹謗中傷の集中砲火を浴びていていました。

5月23日の午前3時

自殺する23時の午前3時に意味深な投稿とストーリをインスタグラムに上げます。

木村花さんのインスタグラムの投稿
木村花さんのインスタグラムのストーリー

搬送

5月23日の午前3時半

街が寝静まっている中で、救急車が走り去る後ろ姿を見ながら、女性の絶叫しました。

「花!帰ってきて!帰ってきて!」

木村花さんのインスタグラムの投稿を見て、異変を感じ、足早に駆けつけた友人でした。

『硫化水素発生中』

玄関のドアには『硫化水素発生中』との張り紙がしてあったそうです。

そして、室内から硫化水素を発生させたと考えられる薬剤の容器が発見され、母親や知人に向けた遺書が残されていたそうです。

現場の状況からは、自ら硫化水素を発生させ、中毒自殺を図ったと考えられています。

また、遺書には木村花さんの母への感謝がたくさん綴られ、知人の名前が書かれた遺書には「ありがとう」と感謝の気持ちにあふれていたそうです。

発表

5月26日

木村花さんの所属するプロレス団体・スターダムが公式発表しました。

木村花選手のご逝去につきまして

当社所属 木村花選手の5月23日の突然の訃報におきましては、皆様のご心配、深い悲しみ、重ねてお詫び申し上げます。

木村花選手のご逝去については、警察による判断の結果、事件性は無いものと伺っております。

より詳しい死因等につきましては、ご遺族のご意向により公表を差し控えさせて頂きます。こちらの詳細については、今後も当社の会見、リリース等において、公表を行う予定はございません。マスコミの皆様、ファンの皆様におかれましては、何卒ご容赦、ご配慮くださいますようお願い申し上げます。

またご遺族並びに、当社所属選手等への取材は、現状の状態を鑑み、控えて頂きますよう何卒お願い致します。
加えて、近隣の住民の方のご迷惑にもなりますので、ご遺族や、選手の自宅、事務所、練習場等への張り込み、訪問はご遠慮下さい。

なお、木村花選手のご葬儀につきましては、内々に行いたいというご遺族のご意向により、日時や場所の公開は控えさせて頂きます。マスコミ、ファンの皆様はご配慮頂きますようお願い申し上げます。

ご遺族からは木村花選手を応援して頂いたファンの皆様への深い感謝の言葉を頂いており、現在新型コロナ禍のため開催日時は未定ではありますが、木村花選手の追悼興行の開催を検討しております。また興行以外にも映像や写真など、ファンの皆様へお届け出来ればと話し合いを行っていく予定です。

詳細は決定し次第お知らせ致します。

木村花選手のご冥福を深くお祈り申し上げます。

以上。

木村花選手のご逝去につきまして ー スターダム✪STARDOM

木村花さんの事務所関係者は、悪意のある投稿をした者に対しての法的措置を検討していると発表しています。

SNSの誹謗中傷

誹謗中傷とは

「誹謗中傷」

根拠のない悪口を言いふらして、他人を傷つけること。

デジタル大辞泉(小学館) weblio辞書

デジタル大辞泉(小学館)を見ると、誹謗中傷とはこのように定義されています。

ネットではいかにも法律用語のように言われていますが、まったく法律用語ではなく一般的に使用する言葉です。

ただし、法律として用いる場合は広義的で、悪口、嫌がらせ、なりすましなどの様々なケースが誹謗中傷に含まれると考えられています。

批判とは

「批判」

1.物事に検討を加えて、判定・評価すること。

2.人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。

デジタル大辞泉(小学館) weblio辞書

誹謗中傷と同じように、批判についてもデジタル大辞泉(小学館)で調べてみました。

批判に関しては、①にあるとおり検討を加えて、評価することに主軸がありますが、誹謗中傷は単に相手を傷つけ攻撃することに主軸があり、まったく意味が異なります。

つまり、批判は法律上許されますが、誹謗中傷がエスカレートして一定の許容範囲を超えると、法律に触れるということです。

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誹謗中傷での刑事責任

① 名誉毀損罪

(名誉毀損)
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
 2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

刑法 | e-Gov法令検索

名誉毀損が成立するためには、3つの要件が必要です。

  1. 「公然と」
  2. 「事実を摘示し」
  3. 「人の名誉を毀損した」

では、順番にみていきましょう。

①「公然と」

「公然と」とは、不特定または多数の認識しうる状態をいいます。

誰でも閲覧ができる場所に書き込む行為は、基本的に公然性が認められます。

例えば、Twitterやインスタグラムの公開アカウントなどがこれにあります。

一方で、ダイレクトメールなどの閉鎖的な空間でする直接のやり取りは、誰もが見ることができないので公然性が認められません。

②「事実を摘示し」

「事実を摘示し」とは、人の外部的名誉を害するに足る事実を示すことをいいます。

③「人の名誉を毀損した」

「人の名誉を毀損した」とは、客観的にみて人の外部的名誉を害するに足る事実を示せば足りるといわれています。

②と③は、その事実が真実であるかどうかが問題ではありません。

問題となるのは、摘示したことで「人の社会的評価を低下させる」ことです。

具体的には、誰もが見ることができる場所に「◯◯さんが不倫している」「◯◯さんは前科持ちだから関わらないほうがいい」と書き込む行為です。

② 侮辱罪

(侮辱)
第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

刑法 | e-Gov法令検索

侮辱罪が成立するためには、2つの要件が必要となります。

  1. 「公然と」
  2. 「人を侮辱した」

「公然と」と、公然性が求められるのは、名誉毀損罪と同じです。

しかし、名誉毀損罪とまったく違うのは「事実の摘示」が不要な点です。

単に「馬鹿」「アホ」「ブス」「きもい」などと抽象的な表現でも十分に侮辱罪に該当します。

SNSで心無い言葉を矢継ぎ早に投げかけられると、被害者の心の傷は簡単に癒やされることはありません。

物理的・肉体的な暴力よりも精神的な暴力の方が癒やされないかもしれません。

中には、その言葉の暴力が原因で精神科に通うほどの精神的疾患を患うこともあれば、自殺をするほどまでに追い込まれることがあります。

今回の事件である木村花さんは、自殺にまで追い込まれました。

誹謗中傷で名誉毀損が成立しない場合は、侮辱罪が成立する可能性があるので検討の余地はあると思います。

他にも信用毀損罪や脅迫罪などもありますが、これはまたの機会にお伝えします。

次は、木村花さんの事件は何に該当するのかという点です。

木村花さんの事件では?

今回の事件では、木村花さんのSNSのコメント欄に数々の誹謗中傷が書かれていたと報道がされていました。

その点から考えると、「公然と」「人を侮辱した」の要件を満たすと考えられるので、侮辱罪が成立するのではないでしょうか。

ただ、刑法典の中で最も軽い罪なので、刑が非常に軽いのが難点ではあります。

しかし、それでも「前科」という大きな重荷を背負うことにはなります。

匿名だから捕まらない

そう思っているとそれは間違いです。

どのSNSにもデータベースは存在しており、そのデータベースの中には「あなた」とう個人の情報はしっかりと保存がされています。

匿名のように見えて匿名ではない。

それがSNSです。

しっかりとその事実を認識しながら使ってほしいと思います。

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まとめ

長らく、ネット上での事件で侮辱罪が適用されることはありませんでしたが、芸能人への誹謗中傷コメントを侮辱罪として立件する事例が増加しています。

このように具体的な事件で侮辱罪が適用されると、一定の抑止力につながります。

皆さんも人を傷付けるようなコメントには気をつけてください。

今回の講義はこれで終わります。

では、またお会いしましょう!

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