誹謗中傷投稿者の開示請求が簡単に!「改正プロバイダ責任制限法」が施行!

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みなさん、いかがお過ごしだったでしょうか。

どうも、れきをくん(@rekiwokun)です。

木村花さんの事件が発端にして、SNSでの誹謗中傷に関する対策が活発化され、侮辱罪の改正が行われました。

しかし、侮辱罪の改正が行われても、投稿者の特定ができなければ意味がありません。

それで、プロバイダー責任制限法という法律によって発信者情報開示請求をしていき、発信者の特定をしていました。

従来の発信者情報開示請求は一定の難しさと煩わしさがあり、なかなか法律家を除く一般の人には敷居の高い手続きでした。

そこで、今回の改正でその手続の簡略化を行い、誹謗中傷がされれば誰でも発信者の特定ができるようになりました。

今回は改正プロバイダー責任制限法についてお伝えてしたいと思います。

では、今回の講義を始めます。

10月施行の改正プロバイダ責任制限法とは

発信者情報開示請求が簡略化された改正プロバイダ責任制限法の施行が10月に迫り、カウントダウンが始まりました。

2000年に成立したこれまでのプロバイダー責任制限法は、枝番号を含めてたった5条という簡素な作りの法律でした。

この簡素な法律では、誹謗中傷の被害者の権利を守るのは難しいと言われていました。

発信者情報開示請求をするには費用が高すぎる上に、投稿情報のログが短い期間で消えてしまうという問題があって批判も多くありました。

木村花さんの母・響子さんも侮辱罪の厳罰化法案が成立したときの記者会見でも発言していたとおり、侮辱罪がいくら厳罰化しても発信者を特定する手続きが難しいのでは問題は解決しないという社会的批判も高まり、改正するにいたったわけです。

改正後は18条になる

現在のプロパイダー責任制限法は枝番を含めて全5条しかない簡素な法律ですが、改正後は項目ごとに章立てまでされ全18条に再編成されたしっかりとした法律に変貌します。

18条のしっかりとした法律に変貌するプロパイダー責任制限法の主な改正点をお伝えてしていきます。

特定発信者情報の開示根拠の明文化

これまでは誹謗中傷が投稿された内容のみの発信者情報が開示の対象となっていました。

しかし、それだと誹謗中傷が投稿された内容の通信ログが保存されていない場合もあって、誹謗中傷の内容が投稿された情報が開示されないことがありました。

そこで、最近のSNSは必ずといっていいほど「ログイン情報」を登録してログインしています。

これを利用して、誹謗中傷が投稿された内容の通信ログが残っていなくても、同じログイン情報でログインしている情報は開示の対象となりました。

これを「特定発信者情報」といいます。

新たな手続きの創設

今回の改正の一番の特徴は新たな手続きの創設です。

これまでは2回の裁判手続きを経て、特定までに半年以上の日数を要し、開示費用も数十万円かかることも多くありました。

また、発信者を特定するために必要な通信ログの保存期間は長くなく、誹謗中傷されてから半年以上経過すると、確実に通信ログが削除されているので特定が困難でした。

そのため、個人が簡単にほいそれとできる手続きではなかったのです。

今回の改正で新しく創設された手続きが3つあります。

  • 開示命令
  • 提供命令
  • 消去禁止命令の申立て

これら3つを順番に見ていきましょう。

開示命令

誹謗中傷の被害者は、裁判所に対してプロパイダーへの発信者情報の開示命令を出すように申立てることができるようになりました。

これまではIPアドレスの開示を求めて裁判し、IPアドレスを基にプロパイダーへ発信者情報開示請求をする裁判をするという流れでしたが、この開示命令を申し立てることができることで迅速な手続きが可能になると考えられます。

提供命令

提供命令とは、①アクセスプロバイダーの名称等を誹謗中傷の被害者に提供するとともに、②コンテンツプロバイダーが保有する権利侵害情報をアクセスプロバイダーに提供させる命令です。

この命令によって、どこのプロパイダーからアクセスしているのかを特定することができ、そのプロパイダーからアクセスしたSNSが保有している発信者の情報をプロパイダーに提供させることができます。

例えば、誹謗中傷している人がフレッツ光というプロパイダーを利用して、ツイッターを利用している場合は、被害者は誹謗中傷している人がフレッツ光を利用している事実を知ることができます。

そして、裁判所はツイッターに対して、誹謗中傷している人の情報をフレッツ光に提供するように命令を出すことができます。

消去禁止命令の申立て

消去禁止命令とは、アクセスプロバイダーに対して、コンテンツプロバイダーから提供された発信者情報にかかる、自身の保有する発信者情報(権利侵害に関係するもの)の消去を禁止する命令です。

ツイッターからフレッツ光に提供されたIPアドレスを基に、フレッツ光が調べてときに、住所・氏名などの情報を保有していた場合は、それらの情報を消去することを禁止することができる命令です。

そして最初の開示命令を基に、発信者の情報を開示していくわけです。

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被害者のするべきこと

証拠の保全

被害者のするべきことは、「証拠の保全」です。

誹謗中傷されていると悲しんでスルーするのではなく、誹謗中傷されている投稿のスクリーンショットを保存しておくや、画面録画で保存しておくことが重要です。

また、誹謗中傷されている音声動画がある場合などは、それらも保存しておくことが重要です。

誹謗中傷対策は「証拠保全から!」を胸に、対応してください。

弁護士へ相談する

これは非常に重要です。

自分でなんとかしようとしても事態は好転しません。

弁護士の中には情報モラルに詳しい人もいます。

そういった人を探し、相談してみましょう。

まとめ

この改正法が施行されることで、これまで当サイトでも複数の記事で取り扱ってきた有名人税とまで言われた芸能人への誹謗中傷に一定の歯止めがかかるのではないだろうかと考えられています。

改正プロバイダ責任制限法の前には、悲願であった侮辱罪の厳罰化法も施行され、名誉毀損罪に並ぶ懲役まで課すことができるようになりました。

侮辱罪の厳罰化と発信者情報開示請求の簡略化によって、「容易に人を傷付ける発言をすると犯罪になる」ということが広まり、一定の抑止力になることを願っています。

私も当サイトでの活動を通して、これからも誹謗中傷が減るような活動を続けていきたいと思います。

今回の講義はこれで終わります。

では、またお会いしましょう!

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